先日の記事について、お詫びと訂正があります。
(該当記事→
ポプラ社は全面的に非を認め、損害賠償の意思も否定。)
このときの記事で私は、今回の問題が片付いたようにご紹介しましたが、
実際はまだ終わっていないことがわかりました。
結論から先に書きます。
ポプラ社はまだ新聞社とIMGに対して難癖をつけているのです。今回の件について、私はこう書きました。
『双方とも、きっぱり非を認め、きっぱり三行半をつけたことは、
(言葉は悪いですが)さっぱりとした終わり方であったような気がします。』ポプラ社は潔く宣伝方法が誤っていたことを認め、
IMGはきっぱりとポプラ社に三行半を突きつけました。
それで終わったと思ったのです。
ところが、いろんな方のブログを拝見したり、コメントで情報をいただいたりするうちに、
表面には出ていないポプラ社の動きがあることを知りました。
ポプラ社HPに「お詫び」が掲載されたのは
1月12日。
浅田真央さんのHPに「お知らせ」が掲載されたのも
1月12日。
その翌日の
1月13日、ポプラ社は全国の書店にFAXを送っていたことがわかりました。
これがその内容です。
■2011年1月13日、ポプラ社から全国の書店へ送られたFAX■
引用元については、ご迷惑がかかってはいけませんのでリンクは伏せておきたいと思います。
書店に勤められている方がUPされていたものです。
これを見たときは驚きました。
愉快犯が面白がって作ったものかもしれないし…と半信半疑でした。
ところが、コメント欄で実家が書店である方から同じ内容のFAXが届いたとご報告をいただいたことと、
加入しているサークルのメンバーも直接書店でこの文書の存在を確認してくれたことから、
この文書が本物であると確信しました。
この文書の中に、「
1月14日の朝日新聞朝刊にお詫び広告を掲載する」とありますが、
これがその広告です。文面通り1月14日に掲載されました。
■朝日新聞2012年1月14日(土)に掲載されたお詫び広告■
ところで気になるのが、書店へFAXした文書の後半部分です。
後半部分を書き出してみます。
■書店へ送られたFAXの後半部分■ また、本日は新聞各紙やテレビ、ラジオなどで本件が報道されておりますが、スポーツ報知にて弊社担当者のコメントとして「本の内容自体に虚偽はないが、亡くなられたお母様を、あたかも商売の道具にするかのように見えてしまう宣伝・告知をしたことが問題だった。」と掲載されておりますが、全く事実と異なる内容であり、厳重に抗議し謝罪を求めています。
さらに、真央さんのマネジメント会社担当者のコメントとして「ポプラ社に対しては不信感がある。販売中止となった本が今後、改めて同社から出版される予定はない」と掲載されておりますが、マネジメント会社と協議した内容と全く異なり、厳重に抗議し訂正を求めています。
|
|
この部分を読んで、私はとても不安になりました。
スポーツ報知が槍玉に挙げられていますが、
スポーツ報知のこの記事こそ、私の安心材料となった記事だったからです。
ここで引用されているまさにその部分を読んで、前述のように、
「さっぱりとした終わり方」でよかったな、と思ったからです。
ポプラ社が問題視しているスポーツ報知の記事を再掲載します。
■ポプラ社が問題視しているスポーツ報知2012年1月13日の記事■ 真央「私の思いと異なる」初エッセー予約10万部超も発売中止 スポーツ報知 2012年1月13日06時02分
フィギュアスケート女子・浅田真央(21)=中京大=の自身初だったエッセー「大丈夫、きっと明日はできる」の出版元・ポプラ社は12日、同書の発売を中止したと発表した。2月8日発売予定ながら、昨年暮れまでに10万部を超える予約が殺到。話題となっていたが、本の宣伝・告知が昨年12月に亡くなった真央の母・匡子さん(享年48歳)を前面に出すなど真央本人の意向に反したため、出荷直前で異例の中止となった。真央はこの日、自身のホームぺージで「私の思いと異なる」とコメントした。
予約だけで10万部を超え、ミリオンセラー必至と注目された話題の本が、発売目前で「お蔵入り」となった。出版元のポプラ社はこの日、発売27日前に同社ホームページ上で発売中止を発表。「一部宣伝方法に、著書ご本人の意にそぐわない部分がございました」と説明し、関係各所への謝罪文を掲載した。真央本人もオフィシャルホームページを通じて「本の宣伝、告知について、私の思いと異なるもので進められたところがあり、出版を中止させていただくことになりました。大変申し訳ないですが、ご理解のほどよろしくお願いいたします」と、異例のコメントを出した。
真央自身にとって初めて語り下ろしとなる予定だった同書は、2010年バンクーバー五輪で銀メダル獲得後、この2年間の日常生活で気をつかっていることや、目標設定をどう定めるか、日頃から考えている人生訓などを紹介。また、母・匡子さんへの感謝の気持ちなどさまざまなメッセージがつづられており、209ページ、税込み1365円の値段設定で、1年以上かけて制作が進められてきた。
ところが、2月8日の発売日を前に宣伝・告知で問題が発生。全国書店などに配る予定だった販促用ポスターに「ママ、ほんとうにありがとう」などの文言が強調して使用され、浅田サイドの意に反した。本の制作も最終段階で店頭に並ぶ寸前だったが、中止にした。
ポプラ社の担当者は「本の内容自体に虚偽はないが、亡くなられたお母様が、あたかも商売の道具にするかのように見えてしまう宣伝・告知をしたことが問題だった。大変、ご迷惑をおかけした。まずは関係各所におわびをしたい」と説明した。
真央のマネジメント会社担当者は「ポプラ社に対しては不信感がある。発売中止になった本が今後、改めて同社から出版される予定はない」と話した。何よりも真央のメッセージを読みたかったファンにとっては残念な結果となってしまった。
◆「大丈夫、きっと明日はできる」 事前紹介では209ページ、5章で構成されているものだった。第1章の「自分の心に嘘をつかない」「憧れの存在を見つける」などから始まり、第5章ではバンクーバー五輪で学んだことを中心に語っている。「昨日の自分は、決して今日の自分を裏切らない」と力強い言葉が載っていた。
◆ポプラ社 1947年設立(資本金2400万円)。本社は東京・新宿。那須正幹「ズッコケ三人組」、原ゆたか「かいけつゾロリ」シリーズなど児童書の出版を手がけ、近年は成人を対象にした書籍も発行。10年11月には、俳優の水嶋ヒロが、「齋藤智」のペンネームで応募した処女作「KAGEROU」が「第5回ポプラ社小説大賞」の大賞を受賞するなど話題にもなった。
 自身初のエッセー本の発売が中止となっ浅田真央(1月13日付のスポーツ報知紙面から)
|
|
ポプラ社は一体何を考えいるのでしょうか。FAXの文書は、前半部分で書いてあることと、
後半部分で書いてあることが矛盾しています。
前半では、
「書店様の事前予約ポスターにある
『ママ、ほんとうにありがとう』の文言が、著者ご本人の意にそぐわず、
著者からのお申し出により、誠に勝手ながら発売を中止させていただくことになりました」と、宣伝方法に問題があったと認めています。
しかし後半では、
「本の内容自体に虚偽はないが、亡くなられたお母様を、
あたかも商売の道具にするかのように見えてしまう宣伝・告知をしたことが問題だった。」
と掲載されておりますが、全く事実と異なる内容であり、厳重に抗議し謝罪を求めています。と、宣伝方法に問題があることを
「全く事実と異なる」とし、
「厳重に抗議し謝罪を求めています」と。
そもそも
「厳重に抗議し謝罪を求めている」という表現は穏やかではありません。
その上、IMGに対してまで、
「マネジメント会社と協議した内容と全く異なり、厳重に抗議し訂正を求めています」と。
「厳重に抗議し訂正を求めています」というこの表現も穏やかではありません。
今回のスポーツ報知の記事を端に発し、ポプラ社は、
スポーツ報知に対し、厳重に抗議し謝罪を求め、
IMGに対し、厳重に抗議し訂正を求めている。今回のスポーツ報知の記事を元手に、
ポプラ社は2つの会社に対して厳重に抗議した。
ポプラ社は、一体何がしたいのでしょう。私が残念なのは、今回のことで私自身がポプラ社を見直しかけていたからです。
昨年あたりから、ポプラ社についてはあまりよくない評判がつきまとっていたと思うのですが、
今回の素早く潔い対処を見て、誤りはきちんと認められるきちんとした会社だったんだな、
と、ずい分印象がよくなっていたからです。
ところが、今回の書店へのFAXの内容を見る限り、
お得意様である書店からの評判ばかりを気にする格好悪い会社に見えて仕方がありません。
うちは絶対悪くないんですよ、今に相手を懲らしめて証明しますから、と言っているようにしか見えません。
また、ポプラ社にとってスポーツ報知は利害関係のない相手ですが、
少なくともIMGはポプラ社にとってお客様だと思うのです。
お客様に対して
「厳重に抗議し訂正を求める」行為というか、言葉選びは疑問です。
「説明し理解を求めている」というニュアンスでもよかったのではないでしょうか。
こういった言葉選びをするところからも、ポプラ社の体質がなんとなく見えてしまうというか。
お客様をお客様と思っていない感じが伝わります。
一番心配なのは、今後、浅田選手の身に何か降りかからないか、ということです。
特に今は、来月の四大陸選手権、再来月の世界選手権に向けて練習に集中したい時期のはずです。
訴訟問題などには発展して欲しくないと強く願います。
文面からすると、訴訟に発展するとしたらスポーツ報知になりそうな気もしますが、
スポーツ報知は、今回の記事で浅田選手のファンに大きな安心をもたらしてくれました。
スポーツ報知には感謝しているので、
できればスポーツ報知にも訴訟に巻き込まれてほしくありません。
細かく分析すれば多少ニュアンスが違うからといって、
厳重に注意したり、謝罪を求めたり、訴訟を起こしたりまでする必要があるのでしょうか。
会社同士で話し合って解決策を見つけることもできると思うのに、
どうして全国の書店にまでわかる形で宣戦布告のようなことをするのでしょうか。
何度も繰り返しますが、
ポプラ社は一体何をしたいんでしょうか。
もし考えられるとしたら、こういうことでしょうか。
あまりにひどい解釈なので、現実であってほしくないのですが。
ポプラ社としては宣伝方法に問題があったという自覚がなく、
著者が難色を示したため、著者の一存で中止せざるを得なくなった。
今後ポプラ社から出版しないと言ってるが、そんな話はしていない。
時期をずらして必ずポプラ社から出版してもらう。ということなのでしょうか。
もしそうだとしたら、ポプラ社は問題点が何かもわからず、
著者との信頼関係や良い本を作りたいということよりも、
利益のみ優先している残念な会社だと思わざるを得ません。
この先、ポプラ社がどう動くのか、確認していく必要があると思います。
とにかく浅田選手、IMGに対してこれ以上のことが起こらないように願っています。
今回私は、スポーツ報知をかばう形で書きましたが、
今回の記事の内容が素晴らしかったことはもちろん、最近印象がよいからなのです。
少し前のこの記事でも
「スポーツ報知を見直した」と書きました。
→
K-POPに違和感を感じる理由 テレサ・テンと何が違うのか昨年末、マスコミが軒並み
「紅白視聴率はミタ超え」と持ち上げる中、
スポーツ報知だけが
「実は昨年より視聴率が下がっている」という切り口でした。
紅白でK-POP生放送中にNHKに対する抗議デモが起こっていたことを報道したのも、
スポーツ報知だけでした。
マスコミの全体的な論調に流されず、比較的冷静な報道ができる新聞社なのでは?
ということを感じることが続いたからです。
そのため、今回ポプラ社が問題にしている記事を目にしたときも、
スポーツ報知、またいい記事を書いてくれたなぁ、と感謝したものです。
書店にFAX送信してしまった文書について、
今後ポプラ社がどういう対処を検討してるのかわかりませんが、
なるべく事を荒げないように解決していただきたいと心から思います。
更新の励みとなりますので、気が向いたときにでもクリックを(*^▽^*)ノ

- 関連記事
-
- 2012/01/16(月) 01:00:28|
- 浅田真央ニュース|
[Edit]
-
トラックバック(-)|
-
コメント(-)